チェコとポーランドの国境にある街、トゥジネッツ(Třinec)

2018年02月07日

週末にチェコとポーランドの国境にある街、トゥジネッツ(Třinec)を訪ねてきました。

ここの方言ポナシェム(ponašymu)は、チェコ語とドイツ語とスロバキア語とポーランド語が混ざったような、とても独特な方言です。

どうもありがとう、がチェコ語では、「Děkuji Vám」(ヂェクイヴァーム)ですが、ここの方言では「Dzienkjem Bardzo」(ジェンクイェム バルゾ) と言います(発音を文字化しただけで、実際に読み書きには使われていません)。ポーランド語のどうもありがとうが「Dziękuję bardzo」(ジェンクイエン バルゾ)です。戻ってきた翌日ポーランド人に向かって言ってみましたら、「ポーランド語だからわかるに決まっている」と言われました。

友人の祖父(86歳)から、挨拶した直後に「カイ ロビーシュ」と言われ、「え?」となりました。チェコ語だと「Kde pracuješ」(グデ プラツイェシュ)になります。スロバキア語で「あなたが働く」が「Robíš」(ロビーシュ)になります。カイ(Kaj)が「Kde」(where)の意味に当たる言葉でした。
今40歳前後が境で、それよりも若い世代はポナシェムを理解はできても話さない、わからない人も多くなっているとのことでした。高齢の世代は複雑で、ドイツ語を強制されたりロシア語を強制されたりという時期を経験をしたため、ドイツ語とロシア語とポナシェムが話せます。チェコ語とポーランド語とスロバキア語が話せて家ではポナシェムの人もいるそうです。昔は物が安く手に入るので 買い物にポーランドに行ったりする人も多かったそうです。
次回はこの地域だけで食べられる郷土料理をご紹介します。