チェコ語がさっぱりわからなくて辛いと感じた時にどうするか 

2019年11月13日

チェコに旅行しに来られてチェコ語が分からずに辛いと感じられる方は、言語に関心を持たれていらっしゃるか、あるいは何か緊急事態に遭われてしまった方ではないかなと思います。

「チェコに来て暮らしているのにチェコ語がちっともわからなくて、でもパートナーなどの家族に囲まれてチェコ語のシャワーを浴びすぎて風邪を引きそう」今回はそんな方にエールを送りたいと思います。

コツは、「貯めていくこと、そして溜めないこと」です。もう一つあるのですがそれは最後にご紹介します。

まずは「貯めていきましょう」

まず、チェコ語の言葉を一つお教えします。それは、「きゅうり」です。チェコ語で「きゅうり」は「オクルカ(Okurka)」です。私の覚え方をお教えします。

「きゅうり、贈るか(Okurka)?」そして関西出身でもないのに自分でツッコミを入れるのです。「誰にやねん」「なんでやねん。」

これでもうスーパーで孤独を感じることはありません。年がら年中きゅうりは私たちを迎えてくれます。「チェコのスーパーで私はもう知っている単語が一つある!そう、それはきゅうり!ありがとうきゅうり!送るか(Okurka)ねきゅうり!誰にやねん!どこにやねん!」おめでとうございます。もうチェコ語の言葉を一つマスターされました。

チェコ語「難しいなぁ」と感じて諦めたくなる時やくじけそうになる時はスーパーできゅうりに遭遇するくらいの頻度で発生します。これから寒くなる季節は、家族の集まりに呼ばれたりすることもあり、この感情が押し寄せてくる頻度が増してきます。そんな時には食べたくなります。そう、パンプキンスープが。「あれ?かぼちゃってチェコ語でなんていうのかな。」お教えしましょう。かぼちゃは「Hokkaido」で通じるのです!別の呼び方もありますが「Hokkaido」で通じるのです!さすがセントラルヒーティング仲間、ありがとうHokkaido!ありがとうかぼちゃ!そして思い出してください、きゅうりを。そして送るのです。きゅうりを。送るか(Okurka)、きゅうり。もう送っちゃおうか。誰にやねーん。なんでやねーん。

おめでとうございます。ここまでですでに2つのチェコ語をマスターされました。

「きゅうり、贈るか(Okurka)?」「かぼちゃはHokkaido」 

パートナーとスーパーに言った時、力強く言いましょう。

「きゅうり贈るか(Okurka)?」「レッツバイHokkaido」スーパーの中でOkurkaとHokkaidoが優しく迎えてくれてくれることでしょう。

一つ目のコツはこれです。「自分が身近に感じるものやよく目にするもの、その中で覚えやすいものを覚えていき、それを貯めていくこと」です。0と1の間には大きな違いがあります。もう2つの単語を覚えたのです。自分を褒めてあげて、また次の言葉を探してください。

「私はこの言葉は知っている」「この言葉は覚えている」自分にそう言える言葉を大切にして貯めていってください。

そして「溜めない」こと

これからの時季、パートナーの家族に呼ばれて、友だちに呼ばれて、同僚に呼ばれて、チェコ人の集まりに参加する機会が増えていくかと思います。

「せっかく声をかけてくれたのだから…」「せっかく私のことを思ってくれたのだから…」と参加し続け、チェコ語の嵐の中で何もわからず、辛いなぁ、大変だったなぁと思っている、感じつつ、次回もまた参加する。これが一番よく耳にするケースです。そして、チェコ人パートナーと結婚を機に移住してきてまだ知り合いがいない方でこの形になってしまうケースをとてもよく耳にします。

ここでのコツは、「溜めない」ことです。伝えてください。

「私はこういう時こう辛いの」「私は今回は行かない。でもあなたが行きたいなら行っておいで。」伝えてください。これを溜めてしまうと心の中で怪獣が育ってしまいます。嫌だなぁ、辛いなぁという思いを食べて育った怪獣は、自分でコントロールできないところまで大きく育ってしまいます。ゲームセンターにあったワニワニパニックでワニを叩くイメージです。

「コノコノコノコノ!!!」と、コツコツ叩いて溜めずに追い出してください。

最後のコツ

自分が分かる単語を増やして、それを貯めていくこと。そして、自分の気持ちは溜めずにいくこと。きゅうりをOkurka、なんでやねーん、このドテHokkaido! 「コノコノコノコノ!!!」です。

それができたら、あとのコツは一つです。

「あたためていくこと」です。寒くなると心が閉じこもってしまいがちです。温かいものを食べ、飲み、暖かい服を着て暖かいところで過ごしてください。

移住してきた人なら誰でも経験することですし、これは何も移住に限らず、どこにいようが同じです。それは、冷たい人もいれば、温かい人もいることです。

温かい人を探してください。今高熱を出して寝込んでしまった時、手を差し伸べてくれる人、今とても辛くて、話を聞いてほしい、そんな時に話を聞いてくれる人を見つけてください。そんな人が見つかったら、必ず冬は越せます。春になったらチェコの草木が、陽気が、陽気なチェコ人のイベントが私たちをあたためてくれます。

縁あってチェコで暮らされることになられたのです。楽しく日々を過ごしてください。

そして、もしここまで読んでくださった方には最後の最後、一つお願いです。

チェコにいる「あたたかい人」になってください。同じ時期に移住した、ということであなたのあたたかさを一番あたたかいと感じる人がきっといます。移住の先輩としてあなたのあたたかさを必要としている人がきっといます。移住の先輩の方でも、あたたかい方との繋がりはいつだって大歓迎です。

私のこともよろしくお願いいたします。  ようこそチェコへ!