「B」と言える世界~チェコのお薦めの絵本パヴェル・チェフ『A』

2017年06月25日

チェコでは非常に人気の高い絵本作家のパヴェル・チェフの新刊です。
チェコに旅行に訪れた方にとてもお薦めの絵本です。内容は小さいお子さんには難しいかと思われますが、言葉は「A」しか出てきません。ですのでどなたにもお読みいただける作品です。

主人公いる世界では「A」という言葉のみが教えられ、許可されています。
学校でもこどもたちは「A」という言葉をのみ習い、口にすることを学んでいます。
街を歩けば耳にする言葉もやはり「A」、お店にも商品にも写真にも、すべてに「A」のみが使われています。

この世界で「A」以外を口にする、文字にする、表現する人は厳しく取り締まられています。逮捕され、厳しく処罰されることになります。
主人公は、世界に「B」といえる可能性があること、「B」といえる世界を希求し、この街からの脱出を図ります。

そして辿りついた街で「B」と口にすることがなんでもない世界、誰もが自由に表現ができる町に辿りつきます。

そして彼は自分の街を変えるたびにある決断を実行に移します。

作品全体を通じてアルファベットのみ、そしてほぼ「A」の一字のみで物語が進んでいきます。そのため、チェコ語で読めないということもなく、誰にでも手に取っていただける作品となっています。チェコを訪れられた記念にも、お土産にも最適の一冊です。
本屋さんにたいてい置いてあります。プラハ駅構内の本屋さんにもありました。
パヴェル・チェフ(Pavel Čech)はチェコ国内ではすでにとても名前の知られているブルノの画家・絵本作家です。
昨年末から今年の初めにかけて、ブルノのシュピルベルク城にて個展も開催されました。
彼のその他の作品も非常に素晴らしい作品ばかりです。
個展の様子を含め、これから彼の作品を紹介していきますので楽しみにしていてください‼