チェコのイースターは少し独特? チェコのイースターを楽しもう! その1

2021年03月21日

チェコにおけるビッグイベントはクリスマスとイースター。イースターとはキリスト教徒にとって、クリスマスと同様に大切な行事です。近年は日本でもイースターをお祝いする人も増えてきているようですが、クリスマスやハロウィンほどの知名度はないし、クリスマスと違ってイースターって一体ナニ?って思う方もいるかと思います。
今回ここではイースターについて、そしてチェコ独特のイースターについて触れていこうと思います。

<イースターとは?>

イースターは日本語では「復活祭」と言い、英語だと「Easter」と表記されます。
そして、チェコ語では「Velikonoce(ヴェリコノツエ)」と言います。
イースターは、イエス・キリストの復活を祝うお祭りです。

イエス・キリストがゴルゴダの丘で十字架にかけられて処刑されたというのは、ご存知の方も多いことと思いますが、キリストが処刑されてから3日目にして予言通り復活したと言われ、キリストが復活したことをお祝いするのが「イースター=復活祭」です。
また、Easterという名称は、ゲルマン神話の春の女神Eostre(エオストレ)が由来しているとも言われており長かった冬が終わり、春の訪れをお祝いするお祭りでもあります。チェコでのイースターはキリストの復活というよりも、春の到来を盛大に祝うイメージが大きい気がします。

  • <イースターはいつ?>

    クリスマス・イヴは12月24日、クリスマスは12月25日・・・というようにクリスマスは日にちが決まっていますが

    イースターは毎年日程が異なるが特徴です。

    それでは、どういった基準で日程が定められるの?というと、

    「春分の日」の後にやってくる最初の満月の次の日曜日です。

    • 2021年の今年の春分は3月20日の土曜日。
    • そして春分の後の満月は3月29日の月曜日。
    • 満月の次の日曜は4月4日。

    ということで、今年2021年のイースターは44日 になります。

<チェコのイースター休暇 2021年>

  • 4月2日(金)/ 聖金曜日。チェコ語では、Velký Pátekと言います。
  • 4月4日(日)/復活祭
  • 4月5日(月)/ 復活祭翌日の月曜日。 チェコ語ではVelikonoční Pondělíと言います。

※チェコではイースター期間の金曜から月曜は土日も挟み4連休になります。
チェコではこの4連休の前後も休みを取得して長期休暇にして遠出する人も多くいます。
また、祝日は一部店舗を除き、多くの店は閉店するので注意が必要。

<チェコにおけるイースター>

さて、イースターがどんな日なのかがわかったところで、チェコのイースターはどんな感じか?というところですが、キリスト教徒が多いのかと思いきや、チェコ人は意外や意外、無宗教者が大半です。しかしながら、クリスマス同様にイースターは重要なお祭りなので、チェコでも盛大にお祝いします。

通常であれば、クリスマスマーケットのようにイースターマーケットも盛大に行われます。(昨年にひきつづき今年も残念ながらイースターマーケットはお預けになりそうです)

<チェコのイースターは少し変わっている!チェコ独特な伝統>

チェコのイースターは、他の国と少し変わっている独特な伝統があります。
その変わった伝統はVelikonoční Pondělíと呼ばれる復活祭翌日の月曜日に行われます。
ある意味、このVelikonoční Pondělíがチェコでは一番メインの日と言っても過言ではありません。

この日は男性たちが、柳の枝を編んだPomlázkaポムラースカ)というムチを持って、練り歩きます。
そして女性のお尻をそのムチで叩くのです!
え?お尻を叩くのが伝統なの?!
と思いませんか?他の国では見られないこのチェコの独特な伝統を初めて体験した時=お尻を叩かれた時は私自信、複雑な気持ちになりつつも笑ってしまいました。夫だけでなく、友人や身内の男性陣が私のお尻を叩きにやってきました。

しかも、呪文のような歌を歌いながら叩いてくれますよ。

Hody hody doprovody,Dejte vejce malovaný,

Nedáte-li malovaný,Dejte aspoň bílý,Slepička vám snese jiný

V komoře v koutkuNa zeleným proutku...

ごちそうだ ごちそうだ、色を塗った卵をちょーだい、色付きがないのなら白いものでいいよ。雌鶏が新しいものをくれるから。
鶏が別の新しいものを 小屋の隅に 緑の小枝に。

…が、お尻を叩かれるのには理由があり、「一年の健康でいられる」、「一年美しくいられる」とか「子宝に恵まれる」などと言われています。
叩かれた女性は、叩いてくれたお礼に(どんなお礼だよ!って感じですが)、卵やチョコレートなどお菓子を渡します。
我が家では事前にイースターエッグを作っておきますが、子供はお菓子の方が嬉しそう。また、お尻を叩くだけではなく水をかける風習がある地域もあります。
チェコ国内の中でも、水をかける風習がある地域とそうでない地域があり、私が住むエリアは水をかけることはないのですが、お尻を叩かれ、水をかけられ・・・女性にとってはあまりいいイベントとは言えそうにないですよね。
でも、「健康でいられるとか美しくいられる」といわれるので、叩かれるがままです。。。この日はポムラースカを持って街を歩く少年や大人の男性の姿を目にします。
チェコならではの独特で不思議な伝統ですが、以前日本からきた観光客の方が、「知らない男性に棒でお尻を叩かれたけど、これだったのね!」と言っていました。女性陣はこの時期にチェコを訪れる場合は、お尻を叩かれる覚悟でいるといいかもしれませんね。

チェコのイースターについて触れてみましたが、チェコのイースターの魅力はまだまだたくさんあります。

次回もチェコのイースターについて触れていきますね!