甘くておいしいチェコのお酒・ブルチャークを味わおう!

2023年09月07日

チェコでは8月末くらいから出回るブルチャーク。
ブルチャークとは発酵途中のワインで赤ちゃんワインと言われたりもします。
この時期のみしか味わうことができない旬のブルチャーク、是非味わってみませんか?

<ブルチャークとは?>

ブルチャークは収穫したブドウを搾ってワインになる途中の段階の飲み物です。赤ちゃんのワインと言われることもあり、発酵開始から数日以内に消費されます。ブルチャークがいい状態なのは3日間くらいと言われており、発酵が進むにつれ日に日に味が変わっていきます。
初期のブルチャークは糖分が多いのでとても甘く、お酒が得意ではない方でもジュース感覚で飲めるような甘さ。
その後、発酵が進んで行き糖分とアルコールのバランスがよくなっていきます。

ブルチャークはチェコ共和国の領土で栽培された今年のブドウから作られたもののみを「Burčák」と呼ぶことができるそう。ブルチャークはチェコのワイン法により8月1日から11月30日までの期間のみ販売されます。

しかしながら実際のところは8月はスロヴァキアやハンガリーから輸入されたブドウで作られたものが出回り、9月上旬にチェコ国産のものが登場すると言われています。

ブルチャーク(Burčák)という名称はチェコのみで使われていますが、実際に同じような飲物は他の国にもあります。例えばドイツならフェーダーヴァイサー(FederweißerまたはFederweisser)ユンガーヴァイン(Junger Wein)と呼ばれていたり、オーストリアではシュトゥルム(Sturm)と呼ばれています。日本ではドイツのフェーダーヴァイサーというのがよく使われているようです。

<ブルチャークの種類は?>

ブルチャークが出回り始めてからよく見かけるのが、淡い黄色っぽい種類ではないでしょうか?よく売っている黄色っぽいブルチャークは白ワイン用のブドウから作られてます。赤いブルチャークは赤ワインの製造に使われる青ブドウが使われています。赤のブルチャークは生産量が少なめなので、黄色っぽいブルチャークと比べて入手し難いです。筆者は赤のブルチャークも好きなのですが、淡い黄色はあっても赤は置いてないパターンもよくあるので赤を見つけた時は即購入です。
また、ほとんどお目にかからないと言われるピンクのブルチャークもあります。

<ブルチャークの価格>

チェコのモラヴィア地方はワインの産地です。
今年の2023年に早速モラヴィア地方のワイナリーで直接ブルチャークを購入しました。その時は1リットル当たり80CZKでした。そこにペットボトル料金が加算されます。モラヴィアのワイナリーで直接購入したのでブルチャーク自体は安く購入できたと感じます。 また今年ボヘミア地方のワイン専門店でブルチャークを購入した時は100CZKに追加でペットボトル料金が加算されました。実際、調査をしたわけではないので正確なデータではないですが、筆者が見てきた感じですと1リットル当たり80~150CZKで購入できるかと思います。輸送の関係や購入する場所によっても価格差はあるとは思います。筆者的にはブドウ畑がたくさんあるモラヴィア地方で購入する場合は安くてフレッシュ、そしてワインの産地ということで気分も高まり、とても美味しく飲めます。

ブルチャークはペットボトルの持ち帰りだけでなく、もちろんその場で飲むことも可能です。一杯15~40CZKで飲めるところが多いかと思います。(飲む場所によってはもっと安かったり高かったりするかもしれません)また、ペットボトルは一旦購入してしまえば、その後使いまわしも可能です。飲み終えたブルチャークのペットボトルを洗い、そのペットボトルを持参してそこにブルチャークを入れてくれる店がほとんどですので、ブルチャークを何度も購入する予定がある方はペットボトルを使いまわすのもアリかと思います。

本当かどうかは分かりませんが、「プラハではあまり安いと水が混ざっていたりする」などという噂もチェコ人たちからよく聞きます。安すぎる場合は注意した方がいいかもしれませんね。

<ブルチャークは身体にいい?>

ブルチャークはビタミンの含有量、酵母菌が非常に豊富に含まれています。特にビタミンBが豊富に含まれているそうで消化の改善、疲労回復にもいいと言われています。実際にはアルコールですのでもちろん飲みすぎない方がいいのですが、適度に楽しむのはいいかもしれませんね。

<ブルチャークを飲む時、保管時の注意事項>

【美味しくて飲みすぎ注意!】
ブルチャーク、美味しいですよね。ジュースのように口当たりがいいことから、グビグビと何杯も飲めてしまいますが、アルコール度数は最大6%ですのでご注意を。体質にもよるようですが、お腹を壊す人もいるようですよ。

【持ち運び、管理に注意!】
ブルチャークは発酵途中の飲み物です。ペットボトルに入れてくれますが、ボトルのキャップはきっちりと閉めるのはNGです。発酵途中なので、運ぶ途中に吹きこぼれたり発酵が進むにつれ爆発してしまいます。そのため運ぶ途中、保管時はキャップは閉めずに緩めておきましょう。筆者自身はキャップは緩めておいたり、キャップ自体を外しボトルの口部分をラップで覆って、爪楊枝などで穴を開けて冷蔵庫で管理したりもします。

チェコのブルチャーク、シーズンが始まったばかりです!是非この時期はブルチャークを味わってみてくださいね!
今週末は、Mikulovでワインの収穫祭が行われます!チェコの踊りや音楽、文化を楽しみつつブルチャークやワインを楽しめますので、チェコにお住まいの方、ちょうどチェコをご旅行中の方にはおすすめのイベントです!